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3月, 2018の投稿を表示しています

180329 San Pedro de Alausi 203km

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太陽の神殿 太陽の神殿2 復元された家 カニャーリが使用していた占星術に使う石。月カレンダーという説も。 インカの石組み コロンビアライダーと 想像図。まさしく壁。 織物と使用された銅製の針  ペルーで遺跡をほとんど見なかった私たち。エクアドルにも遺跡があるので行ってみることにしました。インガピルカ遺跡。インガピルカ(Ingapirca)とは「インカの壁」を意味します。(インカの公用語、ケチュア語でピルカは壁という意味)ここは紀元前1000年頃のカニャーリ族と、15世紀のインカ、二つの異なる時代の遺跡が一つになった場所です。楕円形の遺跡がカニャーリ、その上にインカの遺跡が建てられています。カニャーリは太陰暦、インカは太陽暦を採用。遺跡の中には、太陽の神殿、大広場、食料庫、復元された家などがあります。博物館には土器や織物など遺跡から出土したものが展示されています。 ここはインカ帝国の北の要所として造られた都市。インカの交通網が5000kmに及んだことの証明にもなるそうです。  ここはエクアドルに残る、保存状態の良い数少ないインカの遺跡。貴重な観光資源なのでしょう。博物館や遺跡の入り口も綺麗に観光地化されていました。入場料は外国人1人6ドル。私たちはなぜか地元価格の2ドルで済みました。この入場料の行く先を巡って、2001年3月には先住民による遺跡占拠という事件があったそうです。白人やメスティソが利益を独占しようとするからだという理由で。(本当はもっと入り組んだ事情があったようです。興味のある方は一番下のリンクへどうぞ。)日本のお城もそうですが、どの国の遺跡も多くは「勝者」の遺跡。戦いに負けてしまったら何も残してもらえないのでしょうか。今の自分たちの生活も、元を辿れば誰かの犠牲の上に成り立っているのかもしれません。  昨日泊まったクエンカではスペイン風の街並みが綺麗に残されていました。それが世界遺産にもなっています。入植者が残したものが観光資源となり、生計を立てることができる先住民もいるのでしょう。  いろいろ考えさせられた1日でした。 【遺跡観光と先住民蜂起 南米エクアドルのインカ遺跡】国立民族博物館の関 雄二氏の調査報告 https://mi

180328 Cuenca 307km

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クエンカの10月9日市場 一等地に立つホテル 学校 パナマハットが名産のエクアドル。 インディヘナの女性もおしゃれです。 パナマハット 2560Mでも、子供たちは元気です。   朝起きて窓の外を見ると、辺り一面真っ白。朝霧が立ち込めていました。空気がおいしいエクアドル。今日は山岳地帯を300km走るので、早朝に出発。霧の中、ヘルメットのシールドが水滴だらけになりながら進むと、雲海が見えました。朝一番に出発するのもいいものです。  道中、コロンビアからのライダーさんと遭遇。スズキの150ccで半年旅行しているそうです。バイクのお値段は4000USD。コロンビアで輸入品を買うのはお高い買い物です。  本日の目的地、クエンカ。ここは16世紀のスペイン植民地時代の街並みがそのまま残るユネスコの世界遺産に登録されている街です。旧市街は立派な建物が立ち並ぶ異世界。生活費や税金が安いこともあって、アメリカの高齢者が余生を過ごしに移住する場所でもあります。   今日は標高2000~3000Mを行ったり来たりしました。傾斜がきつければバイクも進まなくなります。クエンカの標高は2560M。旧市街へ向かうため階段を上ると息切れがしました。平地では気にならないのに。バイクの気持ちがわかった気がします。明日はもっと労ってあげなければ…。

180327 Catacocha 227km

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エクアドル山岳部に生えている木。セイバという木でしょうか。 ペルーの税関職員さん。みんないい人。 エクアドルの田園風景。ここではヤシ、バナナ、稲が共生しています。 田んぼの中を走っていると、日本の香りがします。  38か国目、エクアドル。ゴミなし、クラクションなし、みんな笑顔の国、エクアドル。ペルー北部のゴミの量は半端ではなく、これまで三日間ほどずっとゴミの中を走ってきました。そのせいで気が滅入り、疲れてしまうことも。すぐ隣の国でこんなに違うのかと驚くほど、エクアドルは綺麗です。田んぼを見ながら久しぶりの深呼吸。日本の香りがしました。  ペルー、エクアドル両国境とも人はみんな親切です。ただ、エクアドル側には税関がなく、街中まで探しに行くことに。道行く人に聞いて回ってようやく見つけた建物。もちろん看板はありません。二階に行くとパソコンとプリンターが置かれた税関事務所になっていました。バイクの書類を作ってもらって無事エクアドル入国です。  エクアドルのいいところはもう一つ。物価の安さです。ガソリンはリッター60セント、宿代は2人で15ドル。長距離バスなら2日で抜けてしまうような大きさの国ですが、長居したくなりました。

180326 Piura 224km

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Piuraにある大学  荒野にゴミが広がるペルー。もうこの光景は見慣れてしまいました。が、今日はそのゴミを手で拾っている子供達がいました。なんと心温まる光景でしょう…。子供がすべきことではないとは思いますが。それまでずっとゴミの景色を見ていて疲れてしまっていましたが、一気に吹き飛ばしてくれました。ペルーの町や村にはたいてい立派な学校が立っています。そしてどこの学校も立派な制服があります。シャツから靴下までみんなお揃い。どこにそんな立派な服が売っているのか不思議になるほどです。そんな制服を着た子供たちがゴミを拾っていました。  Piuraに入り休憩していると、何度か写真撮影を頼まれました。久しぶりの出来事で、嬉しくなります。道行く人もこちらを見て笑顔を向けてくれます。Piuraが一気に好印象になりました。ペルーは車やバイクのクラクションがひっきりなしに鳴り響きます。普通のクラクションの使い方とは別に、車とバイクのタクシーたちが客引きのためにも使うためです。が、ここはそれほどクラクションが鳴っていません。ペルーの北部は危ないと聞いていましたが、運転の仕方を見る限り、この町の治安は良さそうです。近くにはゆっくりできるビーチリゾートがあり、かのヘミングウェイもここで保養していたとか。ここを選んだ理由もわかる気がします。

180325 Chiclayo 216km

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 昨日のアドベンチャー走行の疲れが出たようで、今日は遅めの出発です。海岸線は暑く、長時間走り続けると人間もバイクも壊れてしまうので、少しずつ北上することに。今日の目的地はチクラヨ。  トルヒーヨを出発して、小さな村々を抜けると、荒野が続く光景に。荒野を突っ切る一本道は走っていて気持ちいいものですが、今回は少し残念な光景に。左右に散らばるゴミの量が半端ではありません。最初は植物かと思った黒い影はすべてゴミ。考えてみれば、ゴミを処分するのにはお金がかかります。ボリビアでは家のすぐそばの川がゴミ捨て場に、ペルーでは荒野がゴミ捨て場になっています。捨てるものにお金をかけることは贅沢なことなのかもしれません。が、大自然が汚れていくのは残念でなりません。  チクラヨに入ると、さっきまでのゴミが風に流されるのか、道にゴミが舞っています。ゴミが多いところはあまり治安がよくありません。チクラヨを出て先へ進もうかとも思いましたが、今朝調べた宿まで行ってみることに。煉瓦造りの家が並ぶ中進んでいくと、光り輝くお目当ての宿を発見。自動開閉のガレージ付きで、部屋のベッドには真新しいシーツがかかっています。値段も2人で1800円ほどなので、本日の宿に決定。「Villa Santa」は2年前にできた新しいホステルだそうです。  5万キロを達成した記念に、今日は日本食レストランへ。ここチクラヨでは初めて出店した日本食レストランです。これまで一万キロごとに日本食でお祝いしてきました。次のお祝いはどこになるでしょうか。

180324 Trujillo 377km

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 朝起きると、まさかの快晴。急いで宿の屋上に上がると、あちらこちらに雪山が見えました。こんなに山に囲まれていたとは。最後に晴れてくれてラッキーでした。  海岸線に向かうため、4200Mの峠がある近道ではなく、3N号線で北回りすることに。ワスカランに気をとられながら進みます。町から離れて山道へ入っていくと、そこはまるでパミール。タジキスタン、アフガニスタン国境の道とそっくりな景観です。ただしこちらは舗装路。よくぞこんな道を作ってくれたとペルー人に感謝。しばらくは快適に走行していましたが、だんだん土砂崩れが目立つように。石がごろごろと転がっていたり、泥の轍ができていたり。と、目の前で通行止めが。大きな土砂崩れがあったようで、今まさにショベルカーが動いてくれています。待っていると上から両手ほどの石が落ちてきました。私たちのすぐ近くに。見上げると、岩盤が割れています。走るのも命がけですが、待っているのも命がけ。いつ崩れてもおかしくありません。昨日1日降り続いた雨。雨が降れば土砂崩れ、崖崩れが起きるアンデスの道。真っ暗なダートのトンネルを抜け、一車線のガードレールのないカーブの道を抜けてきました。久しぶりに細胞が活性化された1日でした。

180322-23 Huaraz 160km

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ワラスへ向かう途中の谷。標高3000M以上ですが、緑が多いです。   祝 5万キロ突破。【単車倶楽部】発売日に記念すべき5万キロを記録しました。4万キロを記録したアルゼンチンからの1万キロ。ずいぶん早く感じます。   ペルー最高峰の山、ワスカラン南峰(6768M) を間近に見られるワラス。南米の雪山を見たくて、わざわざ4000Mの峠を越えて寄り道してきました。ワスカラン国立公園内には最高標高5500Mに位置するパストルリ氷河をはじめ、663の氷河があるそうです。ここはトレッキングコースがたくさんあり、乾季の5月から9月には多くの観光客でにぎわう場所。が、残念ながら今は雨季。なかなか山が顔を見せてくれません。  リマの大渋滞で疲れたよしさんが、右足首を捻挫してしまったので、連泊して休養することにしました。一日中降り続く雨のおかげで町歩きする気にもなりません。雨のおかげでいい休養日となりました。

180321 Chasquitambo 283km

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砂漠が多いペルー 砂漠の中にも街があります。 じゃがいもに豆、バナナ。いろいろな作物を見かけます。 この緑色の作物、何かわかりますか。 こちら、リマの大型スーパー。 従業員がマスクやキャップをしているのを久しぶりに見ました。 アイスランドの水まで売っています。  大きな町、特に首都から脱出するにはできるだけ早く出発するに限ります。バイパスを使って脱出を試みた私たち。快適なスピードで走行していると、お隣の車がやたらとクラクションを鳴らしてきます。そして必至に何かを伝えているような手振り。解読した結果、どうやらバイパスはバイクが走ってはいけない道路のようです。親切なおじさまにお礼を言って、出口へ。さあ、どうしたものか…。出たはいいものの、どうやって脱出すればいいか私たちもナビも困ってしまいました。信号待ちの度に、パンアメリカンはどっちだと聞きながら進みます。快適高速道路から一転、車も人も市場もごった返している巨大渋滞エリアに入ってしまいました。ペルーには富裕層と貧困層が住むエリアが分かれており、エリアが変われば車の運転も変わります。リマ南側の落ち着いたエリアから、北にある旧市街へ向かうと、国が変わったような印象です。主要幹線道路はバイクが走れず、渋滞の中をクラクションとともに走ります。ペルーの運転手さんは、みなさんクラクションは挨拶がわりだと思っているようです。結局、リマ郊外へ脱出するまでに平均時速20kmほどのスピードで、3時間かかってしまいました。